大須賀克己先生、講演会報告

6月11日火曜の午後、
練馬区視覚障害者福祉協会のイベントとして、
気とカウンセリングのエキスパートである大須賀克己先生を、
お招きして、
会員の皆さんと共に講演会を開催しました。
私は大須賀先生を紹介したので、
少し、大須賀先生についてお話しさせて頂きました。
前日に、簡単な原稿を作成し、
当日は、フリートークで話しました。
そこで、前日に私がまとめた内容を、
シェアしたいと思います。
8割くらいは、この内容を語ったと思います。
 ☆
大須賀先生から学んだこと。
 
大須賀先生との出会いは、
はりマッサージ光が丘治療院を開業した1990年の後、
1991年頃だったと思います。
大須賀先生の広告を、雑誌でみつけて、
1年間の、トレーニングコースに参加しました。
今から20年以上前ということですね。

当時、私は、治療院を開業して、
自分の治療を洗練させるために、何か新たな学びをしようと思っていました。
気と心について学んで、それを治療に応用していきたい。
ということを、思っていたのですね。

そこで、
大須賀先生のトレーニングコースが、
気とカウンセリングの勉強が同時にできるコースであること。
また大須賀先生の日本グロースセンターが、練馬区豊島園駅にあり、
はりマッサージ光が丘治療院から、近かったこと。
この2点から、
大須賀先生の門を叩いたのですね。

さて、当時私が、治療に対して感じていたのは、
強い刺激で治療することは、暴力的なのではないだろうか?
東洋医学では、心身一如という考え方があるのに、
現在のはりマッサージの世界は、
心のケアについて、
あるいは心も含めた一如の人間を見ていないのではないか?
そして、何よりも、
東洋医学の根本に流れている気について、
何も学校では教えてくれない。
ということを深く感じていたんですね。
そういうときに、
大須賀先生の門を叩いたということです。

そこで、大須賀先生から、学んだ中で、
一番大切なことは、
かん者さんを治すことではなくて、
かん者さんの、存在をまるごとうけとめていく。
ということだったんですね。
じっくりと話を聞いて、
アドバイスをしない。
カウンセラーやセラピストの
アドバイスのほとんどが、
大きなお世話なんだということを学んでいったのですね。
それよりも、本当に心をこめて、
相手の話を聞いて、まるごとを受け止めていく。
そうしたときに、
相手は、自然に元気を回復していく。
そんなことを学んでいったのです。

相手をまるごと受け止めていく。
というときに、大事なことがあります。
それは、自分の心を開いて、相手をまるごと感じていくということです。
その感じる力を育てていくのが、
気功なのですね。

かん者さんを物質的なからだとして、見るだけでは、十分ではないのです。
気の流れる生きたからだを見ていく。
治療師は、 施術でかん者さんに触れていくワケですが、
 ただ、押したり揉んだりすればいいというものではない。
 ただ、鍼を突き刺せばいいというものではない。
 押したり揉んだり鍼を刺したりということの中で、
刻々と変化しているかん者さんのからだの状態を、
深く感じ取ることが大事になってきます。

気を養っていくというのは、 
気を感じていくことなんですね。
感じる力がついてくると、気がわかってくる。
でも、考えているだけでは気がわからない。

この感じることと考えることの差というものが、
かなり、重要なんだと思います。
私たちは、学校の授業でも、
考えて知識を増やしていくことは、学んできたけれど、
感じていくことを、あまり学んでこない。

人間としての、また生命としての、かん者さんを
まるごと感じていくということを、
 治療の中心にしていくというのが、
大須賀先生から、学んだことを
鍼マッサージの施術に落としこんだとき、
はっきりと見えてきたんですね。
そして、治療は、かん者さんと治療師の共同作業であるということ。
治療師が偉くてパワーがあって、直してやるのではなく、
かん者さんと一緒に、より良い状態に向かって歩いていく。
今の状態を受け止めながら、ほんの少しラクな状態を創り出していく。
そんな治療スタイルが見えてきたのです。

はりマッサージ光が丘治療院を、
23年間続けてこれたのも、

今、思うと、大須賀先生から学んだことを生かしてきた結果なのですね。
そういうワケで、
今日皆さんと、一緒に、大須賀先生をお招きし、
お話を聞くことができることを、
とっても嬉しく思っている次第です。
 まとめ
1、大須賀先生との出会い。
2、気と心のトレーニングを受ける目的。
3、当時、鍼マッサージ治療に対して思っていたこと。
強すぎる刺激治療。
心身一如の欠如。
学校では気について体験的には学べない。
4、 大須賀先生から学んだことは、
かん者さんを丸ごと受けとめる心。
かん者さんを感じていく力。
感じることと考えることとの差。
5、それを治療に落とし込む。
人間として、生命としての
かん者さんをまるごと受けとめ感じていく。
 今この瞬間に、日々刻々変化していくかん者さんを感じていく。
 そして、治療は、いつも共同作業である。
 ☆
大須賀先生のお話は、
カウンセリングについてのお話から、気についてのお話へと広がり、
実存主義哲学から禅思想にまで及び、
人生全体を宇宙的な視点から捉えていく深いお話でした。
皆さんと、気功の基本を実習し、
 大須賀先生の送る気を体感させて頂きました。
気の流れの中で、ユラユラとくつろぎ、
ほんわかとからだが温まる体験をされた方も、おられたようです。
 ☆
大須賀先生のホームページはこちら
http://www.jgc-counseling.org/profile.html